蛇口の交換、トイレの出流れ

月1ペースでブログを更新してますが、1ヶ月って長いようであっという間ですね。

第3位、蛇口の交換

第4位、トイレの出流れ

今日は、先月に引き続いて、上記の2つの修理について書いていこうと思います。

第4位、トイレの出流れ


トイレの出流れというのは、洋式便所の便器の中に、水がちょろちょろと出続けるという状態で、漏水や蛇口のお取り替えと並んで、非常によくお申し出をいただく内容です。

多くの場合は、
・経年劣化によるボールタップの故障
・経年劣化によるフロートバルブの故障(フロート弁、フロートゴムとも言います)
・経年劣化によるサイフォン管の折れ(オーバーフロー管とも言います)

のどれかであることが多いですが、順番に解説をしていこうかと思います。

ボールタップの故障

まずは、圧倒的に多いボールタップの故障について。
ご家庭にある洋式トイレのほとんどは、背中に背もたれのようなタンクが付いていて、中に溜めた水を流すタイプになっていると思うのですが、そのタンクの蓋を開けて、中に付いている浮き球のようなものが、ボールタップと言われるものです。

これは、タンク内の水面の高さと連動して、浮き球が上がったり下がったりすることで、水を溜めたり放流したりする装置なのですが、繰り返し使用をすることで、水の出る部分がバカになってきます。
だいたい15年前後で故障することが多いですかね。
ボールタップを取り替えることで簡単に直りますが、比較的簡単な手順で直せますので、ご自身でお取り替えをされる方もたくさんおられます。
注意することと言えば、タンクの中に水を溜める管(金属の管やホース)が、タンクの横から入っているか、下から入っているかによって、用意をする商品が変わってくるということぐらいです。
あと、タンクの蓋を開けてみて、中に入っているボールタップが、いわゆる浮き球のタイプか、四角いお椀をひっくり返したような長方形のタイプかによっても材料が変わりますので注意が必要です。
ちなみにタンクの蓋を開ける時は、上に手洗いが付いているタイプは、ホースが蓋と繋がっていますので、気を付けてそーっと開けてください。

この辺は、万が一にも材料の手配間違いがおきないように、タンクのメーカーや品番を調べて、Googleで検索をしてから材料の手配をした方が良いと思います。
最近では、横から給水のタンクに共通して使える、マルチボールタップという商品も出てますので、迷ったらこの商品を取れば、だいたいの便器に付けることが出来ると思います。

弊社での修理平均単価は、
訪問→即交換の安い場合で10000円程度、
訪問→見積もり→取り寄せ→後日修理訪問、のように、2回に渡ってご訪問をする高いご請求の場合で20000円くらい、
平均すれば15000円くらいかなと思います…。

フロートバルブの劣化

次に、タンクの底に付いている黒いゴム栓が劣化して、底から水がちょろちょろと便器の方に抜け続けているというケースです。
これは、フロートバルブ(フロート弁)と呼ばれるゴム栓が劣化して、タンクの底の穴とのかみ合わせが悪くなっていることが原因です。
こちらも、フロートバルブと呼ばれるゴム栓を交換するだけで直せますので、ご自身で出来る修理の一つなのですが、先ほどのボールタップと同じく、取り替える品番を選定するのがちょっとだけ難しいです。
タンクの品番からネットで調べたら大概の場合は分かりますが、ボール状のタイプや、台座パッキンと呼ばれるパーツの交換が絡むような、場合によってはタンクの脱着が必要な場合もあり、ちょっと自分では難しいな…と感じたら、業者にお願いをするのが良いと思います。
金額的には、先ほどのボールタップと同じくらいの金額になることが多いようです。

サイフォン管の折れ

最後にサイフォン管(オーバーフロー管)の折れですが、これはタンクの中にある直径2㎝くらいの立管が、何故かポッキリと折れているという場合です。
何故、誰も触れることも無く、何の衝突もないような部分が、ある日突然折れるのかは分かりませんが、基本的にはサイフォン管自体を丸ごと取り替えるしか修理方法がなく、必然的にタンクの脱着が必要になりますので、迷わず業者を手配しましょう。
サイフォン管の種類も色々あって、特定するのも難しいですしね。

裏技として、折れた部分にブチルゴム系のテープを巻いたり、HIVPと呼ばれる水道のパイプが、丁度サイフォン管と同じ半径なので、接着剤でジョイントをするという応急処置の方法もあるんですが、お金をかけたくないというお客様に対しては、そのようなご提案もさせていただいてます。
正規の方法で直した場合は20000円前後、応急処置(といっても10年くらいはもちますが)だと12000円程度で修理をさせていただいてます。
応急処置の場合はタンクの脱着は不要ですので、器用な方は1度ネットで調べてチャレンジしてみてください。
※全然興味のない余談ですが、サイフォン管の折れは、超圧倒的にLIXIL製(旧INAX製)のタンクが多いです。

その他、トイレ廻りの修理としては、各部ナットの緩みによる漏水や、タンクのレバーのトラブル、床設置面の漏水なんかもありますが、出流れの修理とは関係がありませんので、今回は割愛いたします。。。

第3位、蛇口の交換


次は、蛇口の交換についてです。
蛇口の交換をする場所は「キッチン、洗面所、お風呂場、洗濯」のどれかであることがほとんどですが、実は蛇口の修理というのは、蛇口を製造販売しているメーカーでないと修理をすることが難しく、水道屋に出来る修理といえば、せいぜい簡単な節水コマの交換くらいで、それ以外の細かい蛇口内部のパーツの交換については、メーカーでないと出来ません。

蛇口は一般的に定価で3万円以上するような、かなり高価な商品が多いので、何とか安く済ませるために、いま付いている蛇口はそのままで、壊れた部分だけを修理したい、と考えるのはとても自然なことだと思いますが、実はそこに落とし穴があります。

部分的なパーツ取替の修理をご希望される場合は、水道屋で対応出来ないことが多いです。
この場合、お問い合わせをいただくべきは、町の水道屋さんではなく、TOTOやKVK、LIXILといった、各社のお客様相談窓口になります。

・TOTO  お客様サポート
https://jp.toto.com/support/qa/access.htm

・LIXIL  お客様サポート
(旧INAX) https://www.lixil.co.jp/support/contact/

・KVK   商品サポートサイト
(旧MYM)  https://www.kvk.co.jp/support/contact/index.html

もちろん、交換を希望されるということであれば、水道屋さんへ電話するのが正解です。
まずは、「交換を希望」なのか、「修理で済ませたい」のか、ある程度方針を決めていただいてから、水道屋さんへお問い合わせをするのが良いと思います。
「安く済ませたいので、出来れば簡易の修理が助かりますが、無理なら最悪お取り替えでも構わないです…」みたいな感じでも全然OKです。

これはあくまでも私の場合の話ですが、蛇口の水漏れのお電話をいただいた時は、まずはそのお電話で状況を聞かせていただいて、場合によっては修理のご訪問をせずに、上記のお客様サポートのご連絡先だけをお伝えする場合があります。
それは、ご訪問をしたとして、結局蛇口内部の専門のパーツやパッキンの破損、劣化であった場合、私に出来ることが、お客様とメーカーのお客様サポートとのお取次ぎをすることだけになるからです。
弊社では、基本的に職人が現場にご訪問をしただけでも、出張費ということで、最低3000円(税別)の費用を徴収させていただいてます。
ですので、少しでもお客様にとって無駄な費用を抑えるという意味で、そのような対処を取らせていただく場合があることは、この場でお伝えしておきたいです。

ということで、交換を視野に入れての話になりましたら、ようやく我々の出番になるわけです。

~蛇口の交換の際に注意すべき点~

・取付穴の口径に注意!
・ポップアップに注意!
・止水栓の位置に注意!
・設置場所の傾斜に注意!

蛇口のお取り替えについてですが、実は結構、見るべきチェックポイントが幾つもあって、一般の方がDIYの延長でやるには、実はそこそこハードルの高い作業になるんですよね。
気の利いたベテランの職人なら、まずは上記の4つについて検討をするんですが、どうでしょうか?
皆様の頭の中に、上記のポイントにこだわるというイメージはありましたでしょうか?

蛇口にも色々な種類があり、どんな蛇口でも付けれるという訳ではありません。
例えば、いま付いている蛇口を外せば、外した跡の天板に孔が開いているのですが、それが直径25mmの孔なのか、37mmの孔なのかによって、選べる蛇口の種類に制約が出てきます。
他にも、壁に取り付けているタイプの蛇口でしたら、湯と水の配管の間隔が150mmか200mmの違いがあったり、お風呂場についている台付水栓でしたら、同じく湯と水の間隔が100mmと120mmの違いがあったり、普段生活をしていて、何気なく使っている蛇口にそんな違いがあったなんて、想像すらしたことがない方が大半だと思うのですが、実はそういう細かい部分を調べた上で、現状の蛇口と互換性のある商品の中から蛇口を選ばないと、幾ら金額と見た目が気に入った蛇口があっても、お取り替えをすることは出来ないのですよね。

また、上記の孔の大きさや孔の位置の問題が解決したからといって、蛇口が決まる訳ではありません。
洗面化粧台の水栓の場合、排水のゴム栓の代わりに、ポップアップと呼ばれる棒がついている場合があります。
これが、ワイヤー式のポップアップか、ワンプッシュ式かによって、排水金具の取り替えが別途必要になるケースがあります。
TOTOの排水金具の場合、定価で2万円程度しますので、もし、蛇口と一緒に排水金具の取り替えも必要なケースだった場合、そんな注意すべき点があったなんて知らなかった…で見過ごせるような金額ではないと思います。

そして、上記の数々の難題をクリアしてきて、ようやくコレ!といった蛇口が決まったとしても、今度は止水栓の問題があります。
止水栓というのは、台所や洗面化粧台の下台の扉を開けたら中にある、水や湯を開けたり締めたりする栓のことですが、この位置が悪いと、折角買った蛇口が取り付け出来ない場合があります。
止水栓が床から立ち上がっているか、壁から出ているか?にもよるのですが、購入した蛇口に附帯している湯水のホースが、長過ぎたり短すぎたりして、上手いこと止水栓と接続できない場合があります。
こうなると、追加で何かしらの工事をしてあげないといけなくなり、その分だけまた費用が発生します。

このように、蛇口の修理、交換については、
・メーカーの修理になる場合
・水道屋の修理になる場合

の、大きく2種類のパターンがあり、蛇口の取り替えをする場合は、それなりの知識と経験が必要なので、水道屋さんに相談をした方が、間違いないということがいえると思います。

弊社で蛇口のお取り替えをさせていただく場合は、蛇口代(定価×60%~85%)の他に、取替費用として1万円程度をいただいております。(場所により、別途交通費が必要)
まずは、お気軽にお電話でお問い合わせをください。

この記事を書いたのは

(有)上西工業所
ご家庭から法人のお客様まであらゆる水道工事に対応
大阪府松原市の水まわり修理、リフォーム工事、上下水道の申請代行まで。
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